焦らずじっくり働ける「回復期」
回復期は急な残業が発生しにくく、幅広いスキルアップも狙えるので未経験の人も働きやすい職場です。仕事内容や詳しい働き方などを事前に知っておきましょう。
仕事内容は?
回復期とは命の危険がある急性期を脱し、病状が安定しはじめた状態のことです。この時期に集中的なリハビリを行うことで身体機能や日常生活動作の改善に効果がありますよ。看護師の主な仕事はバイタルチェックやリハビリ看護、患者さんや家族の精神的ケアなどです。
回復期では看護師だけでなく様々な専門職の人たちとひとつのチームとなって患者さんのケアにあたります。そのため、スムーズに連携できるように専門職の人たちや患者さん、家族への橋渡しも看護師の仕事です。
患者さんの中には長期的に入院している人もいます。病院が生活の場となるため、24時間365日心地よく過ごせるように環境を整え、前向きな気持ちで退院してもらうために退院後の不安や悩みと一緒に向き合いながら患者さんを支えていきますよ。
回復期で働くメリット
まずは患者さんの回復の過程を間近で見られることです。回復期に入院している患者さんは在宅復帰に向けてリハビリに取り組んでいます。入院してすぐの頃は難しかった食事や着替えなどの日常動作が徐々にできるようになっていく姿を見て大きなやりがいを感じる人が多いようですね。
2つ目は患者さんや家族とじっくり関われることです。回復期には長く入院している患者さんも少なくありません。最長で180日という人もいます。それほど長い時間を一緒に過ごすわけですから患者さんに寄り添った看護が実践できますね。不安を抱えて入院している患者さんの思いに耳を傾けながら丁寧にケアができるのは回復期だからこそ。他の病棟や施設ではできないでしょう。回復期は単にリハビリをサポートするだけが仕事ではないのです。
3つ目は急な残業が発生しにくいことです。回復期はリハビリを中心とした患者さんばかりなので、突然体調が悪化することはほとんどありませんよ。急変対応も少なく、入退院もスケジュール通りに行われるため残業になることはほとんどないのです。そのため、回復期には子どもがいる人や家族の介護をしている人など家庭と仕事を両立させたい人が多く働いていますよ。
向いているのは?
残業がほとんどなくプライベートとも両立させやすいため、魅力を感じて転職を希望する人もたくさんいます。ですが、適性がなければ続けていくのは大変ですよ。回復期に向いているのは、幅広い職種の人たちと関わりながら看護師として成長したい人やチーム医療に関心のある人、やりがいを感じながら働きたい人でしょう。ひとつでも当てはまるポイントがあるなら回復期で働くことを前向きに考えてみることをおすすめしますよ。
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看護師になるには指定された教育機関で学び、看護師国家試験の受験資格を得なければなりません。看護師国家試験は年に1回、毎年2月に行われています。合格率は高めですが絶対ではないので油断は禁物!
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求人を探す際のポイント
求人を探す際に注意したいのは未経験者向けの教育制度が整っているかどうか。プリセプター制度やクリニカルラダーなどを設けているところはしっかりした指導が受けられるので安心ですよ。